広範囲に渡る社内業務の効率化をMinoRoboで実現し生産性を向上

システム外の高負荷業務を自動化

購買調達チームでは、生産に必要な部品の調達・管理を行っている。業務プロセスの複雑化に伴い、生産管理システム導入時には想定していなかった業務がシステム外で追加発生し、他の業務をひっ迫するほど負荷がかかるようになっていた。

具体的には、生産手順の変更、生産工程の優先順位の入替などである。生産の順番が変わると紐づく部品の調達や管理にも影響する。従来、これらの管理業務はEXCELを使って手作業で行っていたが、今回MinoRoboで簡単に自動化することに成功。夜間に作業を自動実行させることで、業務負荷軽減にかなりの効果を発揮することができた。

自動化対象は多岐に渡る

現在は、購買調達チームだけでなく、他のチームでも積極的にMinoRobo導入を推進している。生産管理チームでは、システム上で結びついていないデータの連携・結合や、不要となったデータの削除などの作業を自動化している。

また、総務チームでは、製品に含まれる化学物質を調べる環境調査のための事前のデータ確認作業を、SEチームでは、生産管理システムから売上データ・商品データ・商品在庫データを毎日マージしてCSV出力する作業を自動化するなど、業務効率化がなされている。

汎用性の広さと安定性の高さ、何より容易に自動化シナリオが作成できる操作性が社内展開に大きな効力を発揮している。

痒い所に手が届く操作性が決め手

同社は、もともと他社のRPAツールを導入していたが、MinoRoboへ乗り換える決め手となったポイントは、「求めやすい価格」、「ロボットが簡単に作れる操作性の良さ」、「安定性の高さ」である。

「安定性の高さ」については、導入済みの他社RPAツールでは画像を認識してシナリオを作成するタイプであったため、実行するＰＣによってロボットが設定通りに動かない問題が発生していたが、MinoRoboはオブジェクトによる認識をベースにしているため、安定して動くようになったという。

さらに操作性の良さによって社内展開も可能なため、安定して動くロボットを量産することで、より社内業務の効率化が推進された。

単純作業の自動化により、高付加価値業務の促進へ

上記「導入業務」記載のように、全社的にMinoRoboを積極的に導入している。各部署にアンケートを取り自動化できそうな業務をピックアップ。すべてを合わせると現在約20のシナリオがあり、１か月あたり約300時間の削減を実現している。

総務業務だけで絞った場合、年間で600時間の削減ができているため、単純作業を自動化し、より付加価値の高い作業に時間をかけることができているという。

工数面だけでなく、手作業による人為ミスも減少したため、品質面での改善効果も出ている。その他の部署でも改善余地はまだ残っているため、優先順位を決めて、MinoRobo導入を推進していく予定である。

部署ごとのRPA内製化を狙う

MinoRobo導入後、各チームから「作業自動化がされて、かなり助かりました。」という声を多くいただいているという。また「RPAを用いれば、こういうことはできるのか？」という自動化に関する相談が増加すると共に、社員たちがデジタルツールに前向きになり積極的に使うようになったという好影響も出てきている。

現在はRPAのシナリオの作成を総務チームで集約して行っているが、ゆくゆくは各部署で独自にシナリオ作成・導入推進し、内製化を進めるためにも、RPAに関するレクチャー・発信を随時行っていく予定である。

社名	サンエー電機株式会社
本社所在地	京都市南区久世殿城町295
設立	1969年11月
業種	電気機械器具製造業
事業概要	各種電源機器、各種照明機器、ノイズ対策用機器、 及びインバータを含む省エネ機器などの商品群の設計開発から製造販売