MinoRoboの活用が、社内システム総入れ替えプロジェクトを成功に導く
導入背景
社内システム総入れ替えに伴う、システム間情報連携をMinoRoboが担う
スマートフォンや携帯電話の製造を中心に事業展開しているFCNT株式会社。MinoRoboを導入して1年が経つ同社は、在籍していた富士通株式会社より独立する際に、もともと使用していた50種(もしくは「製品」)程度の社内システムを1年間で総入れ替えする必要があった。 それに伴い、情報システム部門主導のもと、プロジェクトが立ち上げられ、見事これを実現した。
今回、話を伺った情報システム部門の樋口氏は、「MinoRoboなくしては、この成功はなかった」と語る。 ERPシステムを含めた様々なシステムの導入に伴い、各システム間での細かい機能差を吸収しながらの情報連携が必要になるが、その多くを担っているのが「RPA MinoRobo®」である。 まさに、「かゆいところに手が届く」それがMinoRoboだ。
導入業務
受注情報を即時に工場へ連携
携帯端末の製造を主なサービスとしている同社では、販社からオーダーを受けた際に、受注情報をERPシステムに登録して工場に連携することで、製造、出荷のフローが流れる運用となっている。 この情報連携部分をMinoRoboが担うことで、営業担当者がオーダーを受けてから、半自動で工場まで連携される仕組みになっている。入れ替え前の既存システムでは、多くの費用をかけて専用開発されたシステムが自動連携を担っていた部分だ。 1度に数万台の受注が発生することもある中、オーダーを受けた1時間後には工場まで情報連携され、スムーズに製造業務を遂行できる状態を、汎用ERPシステム上でも実現している。
頻繁に変動する部品価格情報を管理
同社では、端末の製造に伴い、1万点ほどの部品を取り扱っており海外生産の部品も多く、原価は頻繁に変動する。 これらの価格はすべてERPシステム上で管理しており、様々な業務にも影響するため、即時、正確に情報を反映させる必要があるが、1月あたり1千点ほどの価格変動が発生する中、これらを手作業で反映するのは非常に負担の大きい作業になる。 そこで活躍しているのがMinoRoboだ。購買担当者が集めてきたデータがMinoRoboを通して一括でERPシステムに連携される仕組みとなっており、スピーディ且つ正確にこれを実行してくれる。 本作業をMinoRoboが担うことで、効率性、正確性という観点で大きな効果を得られている。
約580名の従業員の人事情報を連携
人事関連のトランザクション管理においてもMinoRoboが活躍している。 給与や出張経費、タレントマネジメント、健康管理など社員における様々な情報を複数の人事関連システムで管理しており、それらのシステム間の情報連携もMinoRoboが担っている。 同社では約580名の従業員が在籍しており、日々様々なトランザクションが発生しているなか、人事業務において、様々なシステムから必要な情報を連携させる必要があるが、これをMinoRoboが担うことで、同じく効率性、正確性という観点で大きな効果を得られている。
選定理由
手厚いサポート体制と教育支援
RPAツール選定にあたり、複数のツールを比較検討した同社だが、選定するにあたり最も重要視したポイントが「コミュニケーション能力の高さ」「技術力の高さ」である。 その点において、もっとも評価が高かったのがMinoriソリューションズ社だったと樋口氏は語る。 プロジェクト内容、期間を考えても、かなり逼迫している状況ではあったが、密にコミュニケーションをとり、発生した課題を即時に潰しこむなど、手厚いサポートのもと導入を進められたことにより、これが実現できた。 また、導入後のツール運用における教育支援や、アフターサポートが手厚いという点も、MinoRoboを選んだ大きなポイントであると言う。
同社とMinoriソリューションズでは、製品導入時に週2時間程度の各実業務担当者との定例会を設け、RPA化する業務内容と機能のすり合わせや、ロボットの内製化と、継続運用を実現させるための研修を実施してきた。 これにより、同社内では情報システム部門だけではなく、業務担当社員がMinoRoboを取り扱えるような状態になっている。
導入効果
業務工数、コスト、納期を大幅に削減
今回、システム間の情報連携部分を中心に活躍しているMinoRoboであるが、その導入効果として、MinoRoboを導入しなかった場合と比較すると、約1/4程度の工数負荷で対象業務運用を回すことができている。
これにより、もともと多く発生していた残業も減ったことで、社員の負担も大きく軽減できており、現場担当者からは満足の声があがっている。
また、ERPシステムへの情報連携に関しては、対象システムをカスタマイズすることでの実現も選択肢にあったが、MinoRoboを活用することにより、コスト、期間とも約1/4程度に抑えることができた。これはMinoRoboの柔軟性と導入のし易さや、Minoriソリューションズ社の積極的なサポートあっての成果であり、今回のプロジェクト成功における要因の大きな1つであると樋口氏は話す。
将来構想
定常業務のRPA化拡大で更なる業務効率化を目指す
同社では、現在、営業部門や経理部門をはじめとし様々な部門で定型業務のRPA化に取り組んでおり、今後も適用の範囲をより拡大させていく方針だ。
教育支援により、現時点でMinoRoboを取り扱える従業員が育っており、定常業務のRPA化が活性化している。 MinoRoboの強みでもある「UIのわかりやすさ」のおかげもあり、業務担当者が自身の業務にフィットするよう、自ら手直しをしながら調整することも実行されている。
「取り込めるものは全て取り込めるようにしたい。それができるのがMinoRobo」と樋口氏は話す。 ユーザ目線でのMinoRoboの使いやすさと、同社の積極的に効率化を進める姿勢により、今後、更なる効率化が期待されている。
会社情報
社名 | FCNT株式会社(2021年4月1日に「富士通コネクテッドテクノロジーズ株式会社」より社名変更) |
会社ホームページ | https://www.fcnt.com/ |
本社所在地 | 神奈川県大和市中央林間7-10-1三機大和ビル |
創立年月日 | 2016年2月1日 |
従業員数 | 約580名 |
業種 | 半導体・電子・電気機器、ソフトウエア、情報処理、コンピュータ・通信機器 |
事業概要 | 携帯端末、情報処理及びSNSに関する商品・サービス並びにシステムの研究、 開発、設計、製造、販売、企画および保守・修理サポート |
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